これは結婚前の話だ。
エロい話はない。
互いに仕事をしていたこともあり、週一、週末しか会っていなかった。
特段珍しいことではないだろう。
同棲期間を持たなかったこともあり、結婚するまで週に5日はフリータイムだ。
生活エリアは全く違うから、偶然会うという心配もない。
仕事は9:00~17:00まで。残業はほとんどない。
イケてる男なら遊んで過ごす人間もいるんだろうが、俺はそんなタイプではない。
まっすぐ家に帰ると18時頃には帰り着く。
20代前半の男子としては何とも平凡な生活ではないか。
それが25年前にあったのだから、ある意味時代を先んじた会社に勤めていたのだろう。
仕事内容は非常に固く、規則的な勤務時間ながら多岐にわたる業務内容で仕事に飽きることはなかった。
ただ、一番近い人でも年齢が1回り違ったために全く話が合わずその点では苦労した。
一番年齢が近い人は俺が18,9歳に対して、35歳前後の未婚女性だった。
幸い役目は違ったが、小さな事務所だったから多少の影響はあった。
わざわざ未婚と書いたがエロい話があるわけではない。
今でいう推し活とでもいうべきか、マニアックなところのある人で癖が強かった。
男をはべらかすとかそういうタイプでもない。
ただ、爆乳だった。
それにはビックリした。
その女性の人生の半分程度しか生きていない上にイケメンでもない俺は仕事がやりづらくてしょうがなかった。
乳が気になってしょうがない…
それどころではない。
癖が強すぎてからみづらかった。
ただ、乳はでかい。
ブラジャーの上にポロシャツとかそういう格好だったから、下着も透けている。
柄も、デザインも服の上からでも良くわかる。
不覚にも、何度か抜いた。
高卒で就職した俺。
それまで子供の体しか見たことなかったのかな?
と思うほどに熟した女の体だった。
が、生活がだらしなく、会社の社宅に住んでいたこともあってだらしないその生活を耳にすることも多く、どうしようもない人だった。
未婚と書いた。
今思えば、そりゃそうだよなという話。
社歴の長い会社だから付き合いの長い取引先が多い。
皆、熟練のベテラン揃いだ。
俺はどこへ行ってもかわいがられた。
子、孫みたいな年齢差だからな。
給料は決して良いわけではなかったが、それでもそこまで会社や業界から歓迎されたのはラッキーだった。
ただ、女っ気はなかった。
古い業界で、闇深いイメージもあるが、25年前にして煙草に付き合わせる、飲みに付き合わせる、無理に飲ませる、宴会芸をやらされる…
そんな悪しき習慣はなかった。
昔はそうだったけど、付き合うんじゃないぞ。嫌だったら断れよ。
と、皆言ってくれた。
そんな業界とはなにか。
土木業だ。
か細い体の俺は、土木業だと言うと心配されることも多かったが、実際のところは全くそんなことはなかった。
現場の人は確かに強引な人も多かったが、守ってくれる人もまた同じように多く、立場的にも強い人が多かったな。
少しだけ女遊びも教えようとしてはくれたが、俺に適性が無いとわかると無理に誘われることもなかった。
つまらない平日の話。
土日は散々エロい年上彼女とエロ三昧で過ごしている男。
平日は平凡だったんだな。
卒業したり退職すると、前の人間関係をリセットするタイプだ。
その分、新しい環境だけでやりくりするから過去にとらわれないのが俺の人生の特徴。
常に、一番年下だったから年上との接し方はマスターできた。
ただ、年下は極端に苦手になった。
天性の年上好きではなく、こうして年上耐性ができて自然と可愛がられるようになっていたんだな。